どこまでできますか?バリアフリーやUD

先日、とても興味深い話を聞いた。

僕が今関わっている調査の被験者さん(63歳)の方が話してくれた僕らの盲点。

「私たちにとって転びやすい障害物は何だと思いますか?」
「信号の白線です」

僕は横断歩道の出っ張りをイメージしながら話を聞いていて、面食らった。


皆さんも通勤、帰宅のときに白線をすり足通ってみて下さい。
(信号の白線かまたは、道の左右の白線の方が分かりやすいかも)

確かに段差がある。

筋力が衰え、足の蹴り上げができなくなり、すり足になった高齢の方は、信号の白線がバリアとなっている。

そして「何でもない平坦な道」と言われるところで転ぶ。

僕はなんだか目の前が真っ暗になった。

白線で転ぶとなれば、マンホールやU字溝など、道路はさながら「障害物競争」みたいなものじゃないか。

どこまでやっても、バリアフリーもUDも終わりは無いんだなと思った。

それでもなお、少しでもバリアを無くす努力を続ける姿勢こそがバリアフリーの根元なのかなと思った。